tidak kalah ~nya 「~に劣らない」

2019年7月13日

tidak kalah ~nya 「~に劣らない」

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授業の時、一人のBapakは、インドネシアから帰って来て、Miss UniverseのMOri Riyoさんの記事を持って来ました。

  1. Putri    tidak kalah (dari/dengan) Ratna.

      Putriさんは 劣らぬ     より   Ratnaさん

      Putriは、Ratnaより劣らない。

    解説:

    kalah は、負ける・劣る という意味ですが、

    tidak kalah は、劣らぬ という意味です。

    しかし、このような否定表現は、よく比較をする時に上級表現として使われています。

    また

    この表現を使う際に、dengan と dari は、両方使えます。理由として

    dari  は、「起点・出発点」が主ですが、そこから、「標準点」としても使われます。従って、比較をする際、標準値など何かと比べる必要があるので、dariも使用できます。

    dengan は、「動作相手」を表しますので、標準値も、ある意味、”相手”なので、dengan も使用できます。

  2. Anna  tidak kalah menariknya dengan Ai.

      アンナ  劣らぬ  魅力が   アイと

      アンナは、アイより、魅力が劣らぬ。

    生徒A:「は~い。先生!質問!。この間、インドネシア語というのは、「二重主語構造」が認められるとおっしゃいましたね。 」

    あるびー:「はい。そうですよ。」

    生徒A:「で、ですね。その二重主語とは、例えば、

          Gajah itu hidungnya panjang.

            象 は  鼻 が     長い

         というんじゃないんですか。で、上記の文は、なぜ、~nyaの位置がそこにあるんですか? 」

    ナイス質問。確かに、英語と違って、インドネシア語や日本語など、二重主語が認められています。では、上記の文をこの観点から、見て行きましょう。

  3. Anna tidak kalah (menariknya) dengan Ai.

      大主語  小主語   述語

    Anna  menariknya [ tidak kalah dengan Ai].
    Gajah hidungnya [ panjang ].

    と変形することが出来ますね。あれ、生徒Aさんがおっしゃる二重主語構造が出て来ますよね。

     問題は、なぜ 順番が、少し異なるか ということなんですね。これは、文法の世界では、よくある現象です。

    それは、「倒置(とうち)」と言って、 ある特別な意味を表すために、文の順番をひっくり返すことです。

    例えば:

  4. Korea  tidak kalah canggihnya dengan Jepang.

      韓国は、日本よりも、最新技術の面において、劣らぬ。

    という時、

    話し相手 は、『日本が、韓国より勝る』という先入観があるとみ・ら・れ・ます。その先入観を正すために、若しくは、韓国を弁護するために、あえて、強調文が使われるのではないでしょうか。

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    【練習】

  1. Buku ini tidak kalah mahalnya dari buku itu.
  2. Jepang tidak kalah panasnya dari Indonesia pada musim panas.
  3. Indonesia tidak kalah besarnya dari Australia.
    【解答】

  1. この本は、その本より値段の高さが、劣らぬ。
  2. 夏では、日本は、インドネシアより暑さが劣らぬ。
  3. インドネシアは、豪州よりも土地の面積が劣らぬ。

Posted by アルビー