中級講座★人称動詞★

2019年8月3日

中級講座★人称動詞★

インドネシア語は

1.「能動態 kalimat aktif」

2.「受動態 kalimat pasif」

があります。

1.能動態とは、

主語が「動作を引き起こすモノ」です。

つまり

主語が「動作主」です。

使用される動詞はme-で始まります。

2.受動態とは、

主語が「動作を受けるモノ」です。

つまり

主語が「被動作主」です。

使用される動詞は「人称動詞」です。

例文:

1.Saya membeli buku di Shinjuku.

私は    買う   本   で  新宿

私は新宿で本を買った。

私はね、新宿で本を買ったよ。

2.Buku [(saya) beli] di Shinjuku.

本は    僕が  買う で  新宿

本は新宿で「(僕が)買った」

本はね、新宿で買ったよ。

解説:

1.の場合、中心となるモノは、「私」です。「私」とは「本を買う」という動作をしますので、me-動詞を要求します。

2.の場合、中心となるモノは、「本」です。「本」とは「買う」という動作を受けるので、「(saya)beli」という動詞の形が来ます。

東京外国語大学でたまたま学生さんの論文を見て、「人称動詞」という題があって、いいなぁと思って、後に、[(saya)beli]は人称動詞と呼びます。

人称動詞は、様々な言語には存在しています。例えば、スペイン語の場合(ロマン語族はスペイン語しか勉強したことありませんので、勉強不足でしたら、すみません)

原型の ped-ir (求める・お願いする・注文する)  に対して、主語(動作主)が変われば、形は主語(動作主)に沿って変わります。

私が注文する   pid-o [saya pesan]

貴女が注文する  pid-es [Anda pesan]

彼・彼女が注文する  pid-e [dia pesan]

私たちが注文する ped-imos [kami pesan]

貴女たちが注文する  ped-is [kalian pesan]

彼・彼女らが注文 pid-en [mereka pesan]

* 歴史的に、離れて書いたので、別々の要素となりますが、括弧の中は一つの動詞と見なした方が「検定試験」「インドネシアの大学受験」などの標準語の勉強をする時に、無難です。

* この動詞は様々な教科書には「受け身kalimat aktif」と名付けられていますが、私は、そのように考えていません。「saya

pesan」などの人称動詞の一つの応用としては、受け身です。

例:

3.Mari こっち

4.ke sana ke mari あっちへ こっちへ

従って、元々「mari」は、「こっち」又は 聞き手を話し手の方に呼び寄せる時に使います。

5.Mari [ kita bakar ] kertas ini.

さぁ   私たち燃やす   紙  この

この紙を燃やしましょう。

* Mari kita membakar kertas ini.は言わない。しかし、市販の教科書には、mari kita + 動詞 =

let us+動詞 と書いてあるので、「mari kita membakar kertas ini」という間違いを犯しても可笑しくない。

では、5.をカジュアルの文にすれば、

6.[ Kita bakar ] kertas ini,yuk!

になります。

7.Kita membakar kertas ini,yuk!

絶対に使えないので要注意!!

この事実から、「人称動詞」のコトを少しでも頭に入れておけば、ドラえもんなどの漫画を独学で勉強する時に、少し分かるでしょう。

* 因みに、憧れの大仙人の佐々木先生と仙人の降幡先生は、me-を取った形の動詞は「ゼロ形」って言います。

要約しますと、

人称動詞は、

a.話し手の「意思表示」

勧誘の文

Mari [kita bersihkan] kamar ini.

さぁ    綺麗にしよう    この部屋

この部屋を綺麗にしようね。

丁寧な提供の文

Mari [saya bantu],Pak.

さぁ 手伝いましょうか

b.受動態

Buku ini [saya beli] di Shinjuku.

この本は  買いました  で  新宿

この本は新宿で買いました。

を表している時に使います。

Posted by アルビー