初中級【白熊 vs 白い熊の違い!】

2019年7月13日

初中級【白熊 vs 白い熊の違い!】

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  1. rumah besar
  2. rumah yang besar

語彙:

rumah
besa 大きい

上記の句は、両方とも『大きい家』という意味を持っています。しかし、『意味が同じなら、なぜわざわざ2つの言い方が無いといけないのか』という疑問がよく出てます。いい質問ですが、答えにくいですね。

私の教室では、必ず、少しでも理解を助けられると思われる日本語の文章と比較しながら、説明をしています。

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解説:

  1. 別の意味になりうる『名詞+形容詞』
    1. kamar kecil お手洗い
    2. gedung putih ホワイト・ハウス
    3. orang besar 大物・偉い人
    4. meja hijau  裁判所

    上の四つの句は、『名詞 + 形容詞』で作られます。このように、『名詞+形容詞』は、全く別な意味になることがありますが、くっ付いた形容詞の意と全く離れる訳ではありません。

    1. kamar kecil

      昔、お手洗いはとても狭いので、その狭さから『小さい』という形容詞が使われます。

    2. gedung putih

      現代人は、英語やアメリカの事情を知らない人が殆どありません。なので、gedung putihと言ったら、あの『ホワイト・ハウス』に連想します。

    3. orang besar

      この場合、日本語でも『大物俳優』という言い方もありますので、さぞ理解するに苦労はしないでしょう。

    4. meja hijau

      インドネシアの裁判所のテーブルクロースは何となく緑色なので、『緑の机』と言ったら、裁判所を思い出します。

  2. 1+1=2的な『名詞+ yang + 形容詞』
    1. kamar yang kecil   小さい部屋
    2. gedung yang putih  白い建物
    3. orang yang besar   背の大きい人
    4. meja yang hijau   緑の机

    例7.~例10.を見て直感的に分かるかと思いますが、

    1. 部屋 + 小さい -> 小さい部屋
    2. 建物 + 白い  -> 白い建物
    3. 人  + 大きい -> 大きい人
    4. 机  + 緑   -> 緑の机

    という風になります。これについては、例外無し!。なので、初級段階の場合、このパターンがお勧めです。

  3. [名詞+yang+形容詞』の更なるお話

    さて、インドネシア人は、白い建物を見た時に、周りの建物の色をも配慮して『白い』を『建物』に付けます。

    このように、色という範疇(カテゴリー)の中の1つの色として、白いを言う時に、yang putih が、出て来ます。

    例文:

    1. A: [Gedung yang putih] itu harganya berapa?

          その白い建物は、お値段はお幾らですか?

      B: Oh, yang putih itu……

          あっその白いのですね。。。。

      この場合、gedung(建物)には、様々な色のgedungがあり、その中の1つは、白い建物だから、自然に、gedung yang putih が出て来ます。

      Cの結論:
      名詞+yang+形容詞 は、相対化される事柄があり、その中の1つを表したい時に、使われます。

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アルビーの一言:

日本語には、下記の対立があります。

  • 白熊 vs 白い熊
  • 青空 vs 青い空
  • 黒幕 vs 黒い幕
  • 黒船 vs 黒い船(幕末のアメリカの船:黒船)

というのがあります。

白熊 は、必ずしも 白いとは限りませんね。この『しろ』は、その時々の状態ではなく、種族を表しています。

一方、

白い熊は、必ず 白いですね。

まァ、ご自分の母国語なので、意義ある場合に、少し落ち着いて考えると、違いが分かります。たまたま、この違いは、インドネシア語の理解を助けますので、私の教室では、よく取り上げられます。

Posted by アルビー