Abis について、『中上級 ジャカルタ語』

2019年7月15日

Abis について、『中上級 ジャカルタ語』

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先日、アルメリアさんと色々話して、ジャカルタ語がメインでした。これも、インドネシア語の一番、整っている方言なので、見につけて欲しいですね。

標準語 :habis

habis 使ってなくなる・尽きる。

meng-habiskan 平らげる・過ごす・使い切る

di-habiskan  同上(受動態)

kehabisan bensin ガソリンが無くなって困る

解説  :

派生語の意味の分布を考えても、大体、『無くなる』状態と関係があります。ジャカルタ語では、語彙だけではなく、『文法化』が進んで、文法機能を持つようになりました。

    例文:『だって、ーなんだもん』

  1. A: Kenapa terlambat?

        なぜ 遅れた?

    B: Abis,… macet,sih.

        だって、 渋滞だもの。

    解説:

    Habis は、[h]がよく脱落しました。従って、abisと表記されることが多いのです。

    『だって』を少し考えると、実は、面白い使い方があります。『だって』は、『なぜなら』と同じ機能を担っているのですが、『なぜなら』を言う時に、理由も述べなければなりません。しかし、『だって』を言うだけで、何か、話相手に、理由追求を辞めて欲しいというのも含まれています。実は、ジャカルタ語にも、それに似たような機能があります。下記の会話を見てください。

  • A: Kenapa tidak belajar?

        なぜ  勉強しないの?

    B: Abis……

        だって。。。

    解説:

    やはり、『karena』に置き換えることが出来ませんね。私は、日本語の語源の研究者ではありませんので、『だって』の語源が知りませんが、インドネシア語の『habis』なら、説明出来ます。

    habis は、基本的に『無くなる』という意味があります。『だって』の用法を考えて見れば、実は『だって』に伴う理由を見ると、理由になっていないものが多いそうです。それ以上、追求されると、もう、因果関係が崩れる訳です。従って、『だってabis』は、『もうこれ以上、理由がなくなります(habis)』ということを表します。

    1. 例文:『とても』

    2. Dia cantik habis!

        彼女は超綺麗!。

      解説:

      このhabisは、sekaliの意味ですね。habis は、『無くなる』–>『制限』『限度』の意味があるので、habisを使うと、『これ以上無い何とか』という意味になります。

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    一言:

    ジャカルタ語の『文法』を勉強したい方は、是非、連絡してくださいね。個人レッスンもやります。笑。  

    Posted by アルビー