入門講座【受動態(別のアプローチ) 】

2019年7月10日

入門講座【受動態(別のアプローチ) 】

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 私は昨日、その手紙を送った。

   動作を行う者    :私

   動作の対象物   :手紙

   動作         :送る

   動作時        :昨日

という事柄を表すために、インドネシア語では、二つのやり方があります。

  主語 動詞 目的語 時間副詞
[Saya] [mengirim] [surat itu] [kemarin].
[Surat itu] [saya kirim]       [kemarin].

授業の時、あるSさんは、「ちょっと待って下さい!。[saya kirim]は、なぜ動詞ですか?」

いい質問!待ってました!理由はちゃんとあります。次の文を見ましょう。

事柄:私は、明日、その手紙を送る予定です。

  主語 助動詞 動詞 目的語 時間副詞
[Saya] [akan] [mengirim] [surat itu] [besok].
[Surat itu] [akan] [saya kirim] ….  [besok].

殆どのインドネシア人は、文を作る時に、無意識的・意識的に、akan を[saya kirim]の前に置くのです。
助動詞 は、動詞の前に 置かれるものだとすれば、
動詞  は、助動詞の後ろに、置かれるものだと考えれば良し!。

従って、このakanは「助動詞」だとすれば、[saya kirim]は、動詞相当の何かです。

生徒さん:「しかし、saya と kirim の間になぜスペースが入っていますでしょうか? 」

ナイス!私は、saya kirimを発音する時に、つながっているのですか?それともつながっていないのですか?それは、微妙ですよね。その音をつなげて書くか、離して書くか やはり、約束が必要です。昔のインドネシア語というものは、アラビア文字を使って、表記されました。アルファベットの歴史は、非常に、浅いのです。従って、当時、インドネシア語を研究しているオランダ人の言語学者たちの「信念」に基づいて、今の表記があります。私は、古典インドネシア語は専門ではないので、これ以上詳しく説明することが出来ません。

という訳で、[saya kirim]は、一つの動詞の塊だと考えた方が、メリットが大きいです。<–正しいかどうかは別として。

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インドネシア語では、他動詞文は、必ず、二つの表し方があります。それは、上記の①vs② と③vs④を見て分かります。もう少し、話を進めていくと、

  • ①の主語は、saya つまり、動作を行う者 なので、me-動詞が来ます。
  • ②の主語は、surat itu つまり、動作対象 なので、受動態の形が来ます。

言い換えれば、

  • 主語が「動作主」の場合、次に来る動詞は、me~動詞
  • 主語が「被動作主」の時、次に来る動詞は、受動態

授業では、次の文をやりました。

  1. Ayamnya [dicuci] dulu, baru dimasukkan] ke dalam kulkas.

      鶏肉は、まず洗ってから、冷蔵庫に入れるのだ。

    主語 : 

    ayam (被動作主)(対象物)なので、どんなに長い文章でも、必ず、「受動態」が来ます。  

  2. Ayam yang [saya beli] kemarin akan [saya masak] besok.

     昨日買った鶏肉は、明日、調理します。

    主語 :

    昨日買った[鶏肉]

    主語の頭部 :

    鶏肉(ayam) 「被動作主」

    従って、その次に来る形は、

    [saya beli ]

    [saya masak]

    のような受動態!

上級でもうっかりと間違っていますので、要注意です!。精進あるのみですね!。

Posted by アルビー