初級【boleh-文 とその問題】

2019年7月13日

初級【boleh-文 とその問題】

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  1. Saya boleh duduk di sini?
  2. Boleh saya duduk di sini?
  3. Apakah saya boleh duduk di sini?
  4. Bolehkah saya duduk di sini?

上記の文は、四つとも正しい文である。しかし、2.の用法は英語の疑問文に近いなのではないかと疑問に思うことがある。もしインドネシア語には、2.のような構文が存在してたら、

  1. Sudah Anda membaca?

などの文も正しくなるのだ。しかし、実際には、5.の用法は、存在しないのである。

2.を吟味するために、まず-kahについての用法を整理しよう。

    動詞文の中

  1. Anda akan pergi ke Jakarta besok.

    あなたは、明日、ジャカルタへ行くであろう。

     ★-kahが付くと、助動詞のakanが、主語のAndaを超えて、文の前に来るのである。

  2. Akankah Anda pergi ke Jakarta besok?

    あなたは、明日ジャカルタに行くのでしょうか。

    名詞文の中

  3. Saya guru.

    私は教師である。

  4. Gurukah saya?

    私は先生でしょうか。

    先生ですか私は

    形容詞文の中

  5. Dia cantik.

    彼女は可愛い。

  6. Cantikkah dia(sehingga banyak orang ingin menikahinya)

    彼女は(そんなに)可愛いでしょうか。

このように、微妙な意味の違いを別として、構文の形だけに焦点を当てれば、インドネシア語の様々な文型に-kahが付くと、必ず、文を先立って-kahが付く語が来るのである。

特に、助動詞が使用される動詞文の場合、-kahが付いた助動詞が、文の前に来る。

  1. Bolehkah saya duduk di sini?

    は、-kahの用法によって、その存在が許されるが、

  2. Boleh saya duduk di sini?

    の存在は、-kahが脱落した文型と考えた方が無難である。脱落の現象は、インドネシア語だけではなく、日本語にも起きている。

    例えば、『食べる』の可能形『食べられる』から『ラ』が抜けること、即ち、ラ抜き言葉で知られる現象である。言葉の『生産性』と『経済性』がその主な原因だと考えられるが、その考えを裏付けるために、資料や文献等を調べて、いつから boleh-文が出てくるか の更なる研究が必要になってくる。

Posted by アルビー