>副詞の yang
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『coba-coba 2 (第6章),p.107』
yang には、様々な用法がある。
基本的には、名詞や代名詞を修飾するためである。
つまり、名詞をさらに、限定することである。
例:
- buku yang merah.
赤い本
- buku yang 『[saya pinjam] dari perpustakaan』
私が図書館から借りた本
- buku yang 『harganya mahal』
値段が高い本
- buku yang 『bersampul merah』
赤い表紙の本
- ida yang 『penari Bali』
バリ舞踊家のイダさん
上記の例文から、厳密に、次のパターンが読み取られる。
名詞 + yang + 文
但し、
ここで言う文は、言及情報の探しマーク[-nya]が無ければ、主語が空である。
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一般の学習者は、次のパターンを覚えてください。
名詞 yang 形容詞句
yang 動詞句
yang 名詞句
しかし、INJ出版のcoba-coba2のp.107では、yang は、『副詞のマーク』としての機能もあるとしか説明が無い。これは、どのように説明すれば良いであろうか。
まず、教科書の例文を見てみよう。(変更を少し加えて)
- Belajar yang rajin,ya!
頑張って勉強してね。
- Istirahat yang banyak,ya!
沢山休養を取ってね。
- Pikir yang dalam,ya!
深く考えてね。
上記の文は、三つともある特徴が共通している。それは、三つとも『命令文』である。
上記の内容に近い『平叙文』に置き換えれば、次の文になる。
- Adi belajar dengan rajin.
アディは、真面目に勉強するのだ。
- Ayah banyak istirahat.
父は沢山休憩しなければいけない。
- Dia berpikir dalam-dalam.
彼は、深く考え込んでいる。
比較して分かるように、『平叙文』にしたら、すべてのyangが消える。つまり、副詞としての役割は、いつ出てくるかといえば、『命令文』で使われている場合限りである。そして、yangの他の特徴を活かして、様々な便利な表現が出来た。
- (……..)ayo, yang benar,dong!
さぁ、ちゃんとして(……)なさいよ。
例えば、食卓の場面を想定すれば、(…..)は、makan という動詞に置き換えることが出来る。
- (……..)yang semangat,dong!
気合を入れて(…..)やってね。
例えば、職場の場面を想定して、職場では、働く「bekerja」がメインなので、言わなくても、「頑張って」といわれたら、「頑張って働いてね」という意味になる。
- Sudaaaah!sudaaaah! yang sabar!
もういいの。もういいの。耐えましょうね。
例えば、彼に裏切られた親友を励ました時に、相手のせいで、涙するのを我慢?絶えるように、落ち着かせる時に、使われる。
結論+一言:
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yang は、文脈の支持があれば(場面がハッキリした)、先行詞(yangが指す事柄・事物)が無くてもいいので、便利である。そして、副詞としての場合、『動詞』を省略できるというメリットを有するので、「難しい場面・改まった場面」でよく使われている。
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この類のyangを認めない学者がいるが、その認めない理由は大体、説明出来ない。逆に、この類のyangをよく使用するが、説明出来ない講師もいるので、この類のyangの部分がよく飛ばされているそうだ。
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