中上級『否定詞について』
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A.否定詞とは、
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実は、トピックは『ngga』『tidak』『bukan』の機能ではなく、『否定詞』の話です。また、説明不足で、申し訳ありませんが、ここでいう否定詞というのは、『命題の否定』です。簡単に言いますと、
命題1:Saya ingin pulang.
内容 『私は、帰りたい』という気持ち
命題2:Saya tidak ingin pulang.
内容 『私は、帰りたい』という気持ちが無い。
命題1の内容が命題2の内容の反対になる「tidak」は、私が言う『否定詞』です。
また、インドネシア語では、否定詞は、述語の前に置かれます。従って、文末のtidak や ngga や bukan は、『否定詞』とは呼ばないのです。
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B.文末の【ngga,ya】【bukan,ya】の機能
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A:Bukunya ada,【ngga,ya】?
本はあるのかなぁ?
- 機能
- 話し手の疑問・心の揺れを表します。是と非の間を行ったり来たりする ことは、疑問だとすれば、【ngga非,ya是】は、疑問標識であり、否定詞ではないのです。
問題点は、名詞なのに、なぜ、nggaも使えるというコトですね。実は、ちゃんと理由があります。
- 下記の文は、意味が同じですが、【かたち・形!】が違います。
- 述語が名詞句 A:Dia polisi.
- 述語が動詞句 B:Dia adalah polisi.
bukanが、主語の次に来る場合、その後は、か・な・ら・ず名詞が来ますが、しかし、文末に来る場合には、前の句は、動詞の省略かもしれないという可能性もありますので、nggaかtidak が使えます!。
(adalah)polisi,ngga ya?
(……)polisi,bukan ya?
と両方使えることになります。
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C.脳が有限体である。
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しかし、もう一つの重要な前提があります。それは、私たちの脳は、スペースが限られています。従って、 同じ言葉で(ngga)、同じ意味「ここでは、疑問・躊躇のことを言う」を表せるのであれば、なぜわざわざbukanを使うの?という【経済的原理】で、ngga が、文末の【躊躇標識】として多く使われます。
いかがでしょうか?
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