官職・現職を退く・隠居する (上級編)

2019年7月15日

官職・現職を退く・隠居する (上級編)

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ミス・ユーにバースに関するKompas の記事で、次のような文がありました。

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文1:Kalau  sudah  meletakkan mahkota,

    ~なら  ~した    置く     冠

意味:その(ミス・ユーにバース)の座を退いたら、 
  

文2:apa yang   hendak    dilakukannya

    何      ~しようとする   ~する

意味:彼女が、何をするのかなぁ。

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ある役職を退く・隠居する

【表現の問題 】

meletakkan mahkota 王冠を置いて(退く)

turun tahta    玉座を降りる

【文法の問題 】

Saya membaca buku. に対して、

Buku [saya baca]. という同義異構文が存在するのです。

では、本 という情報を聞くために、次の二つの方法があります。

  1. Saya membaca buku.

      Anda membaca [apa] ?

    と聞きたい情報の位置に、疑問詞を置きます。

  2. Buku [ saya baca]?

      Apa(yang) [Anda baca]?

    主語を聞くために、疑問詞の後ろに「yang」をつけることです。これは、文法なので、そういうものだと思って下さい。

  3. Saya   akan masuk universitas.

      (私は、大学に入る予定だ)

      [Siapa yang] akan masuk universitas.

    とやはり、主語を聞くので、yangも入っています。

しかっし、ちょっと待った!~~の市販教科書には、

 Siapa membeli buku というのが書いてありますが。。。。

それもありますね。しかし、インドネシア語の種類が違います。どう違うかといえば、”標準語”の範囲なら、必ず、yang が入ります。その本の作成者も、インドネシア語の本を書ける位の能力があるので、それも分かっているはずです。しかし、ど~説明するか というと、全ての教科書の著者は、佐々木先生並(インドネシア語文法の仙人)の言語学の知識を持っていないので、黙って、そのまま、書きます。

 著者が分かっていないとかではありませんよ。

【一言】

 実は、何人かの中級者の生徒さんは、この文を解読して翻訳した時、単純に、『王冠を置けば、何をしますか?』とあっさりとこの文の重要な情報を逃してしまいました。

この”要らない情報を逃す”ことを理論化して立派な論文になるかもしれませんが、しかし、それよりも、”じゃどうすれば改善できるか考えた方が良い”と思います。

 初級の段階、”要らない情報”を逃がして、”通じない”によるストレスを軽減出来て、前に進めるのです。これは、いわゆる”帰国子女・留学生・滞在経験者”の技です。彼らの話す秘密(実は、私も含めて)は、要らないことを見逃して、”場をとにかく見る”のです。

 そして、ある段階に達せば、実は、このグループの人たちに、不利なことが起きてしまいます。

 それは、”重要”な情報まで見・聞き逃してしまいます。

 嫌がられているのかもしれませんが、私は、必ず、毎回、文章を読む時に、とりあえず、

 パッと見て分からないもの

 いや待ってよ、どこかで、見たことがあるんだよなぁ

 何だったっけなぁ

と感じたら、直ぐに、線を引きなさいと言うのです。

  それは、私もそうだった・今もそのような方法を取っているからです。

中級者以上・C級以上の保有者・帰国子女・滞在者・滞在経験者の皆さん、是非、このような方法を取りましょう。そうすれば、何か鱗みたいなものが目から落ちる・の・かもしれませんね。

Posted by アルビー